“昆虫食”が人類の危機を救う!無印良品「コオロギせんべい」はアレに近い味

 無印良品はコオロギをパウダーにしてせんべいに練り込んだ、その名も「コオロギせんべい」を5月20日から発売する。価格は190円で無印良品のネットストアにて先行販売されるというが、食品業界からは驚きの声が上がっている。

「コオロギをパウダーにしたと聞いただけでゾッとする方もいるかもしれませんが、同商品はジョークグッズでも罰ゲームのためのものでもなく、無印が昆虫食研究を行う徳島大学と協力して真剣に開発したもの。いま、世界的に昆虫食が新たな時代のタンパク源として大きな注目を集めています」(フードライター)

 世界人口の急増によって2030年にはタンパク質の供給が足りなくなるとも言われており、国連食糧農業機関(FAO)は昆虫を食用にすることを推奨する報告書を公表している。昆虫は牛や豚といった家畜を飼育するよりも非常に安上がりで、サイズが小さいため食材の加工がしやすい上に、牛海綿状脳症(BSE)や鳥インフルエンザなど人間に感染するリスクのある病気を持つ可能性が低く、タンパク質も豊富というメリットだらけの食材なのだ。

「そのため、アメリカなどではコオロギのプロテインバーが販売され、デンマークの一流レストランではアリを食材とした料理を出すなど、世界中で昆虫食がスタンダードになろうとしています。現代の日本では昆虫食の習慣がほぼないため根付くには時間がかかるでしょうが、もともとはイナゴやタガメ、ハチの幼虫やゲンゴロウなど、相当な種類の昆虫を食していました。今後は海外の流れを受け、徐々に日本独自の昆虫食が広がるかもしれません」(前出・フードライター)

 ちなみに、コオロギせんべいはエビに近い味わいだという。興味がある方はぜひご賞味あれ。

(小林洋三)

ライフ