5月1日、エース菅野智之を始めとする主力投手陣がジャイアンツ球場で個人調整を行った。球団がメディアに発表したところでは、同日にブルペン入りしたのは、田口麗斗、鍵谷陽平、古川侑利、沼田翔平、助っ人のエンジェル・サンチェスの5人。ほかの投手は遠投などで調整を行ったという。
調整の仕方は各々だが、巨人投手陣が練習後に必ず駆け寄っていくのが映像ルーム。高性能弾道測定器「トラックマン」で、投球フォームやボールの回転をチェックし、ピッチングの向上につなげていくのだ。
来日1年目のサンチェスは日本のマウンドが硬く感じるようで、オープン戦では結果を出せなかった。しかし、その日はキャッチャーを立たせたままだったが150キロ強を計測する場面もあり、映像を確認したあとも「良いリリースで投げるように意識して」と、トラックマンの効果も口にしていた。
「トラックマンは1台2000万円強とも言われています。そもそも巨人がこの測定器を導入したのは2016年オフ。ピッチャーから放たれたボールの回転数やその回転軸がどうなっているのかを映像で見ることができ、かつそれを数値化することもできます。ストレートがシュート回転した場合、なぜ、その間違った回転が生まれたのかも解析できるそうです。このハイテク機器を利用し、投球フォームの改善に役立ててきましたが、投手個々が測量担当のスタッフとゆっくりと話をしなければなりません。巨人はこれまで、シーズン中はもちろんですが、キャンプ、オープン戦もしっかりと時間を設けることができませんでした。しかし今シーズン、巨人の投手陣はトラックマンで撮影・解析された映像を映し出すパソコン前に集まっていますよ」(スポーツ紙記者)
ペナントレースが開催されれば、2000万円強の投資分が回収できることになるのだろう。
(スポーツライター・飯山満)