欧米で新型コロナウイルス対策による外出禁止や自粛が相次ぐなか、一般市民の間では自分の髪型をSNSでシェアする動きが広まっているという。「コロナウイルス・ヘアカット」といったタグも生まれているようだが、なぜ髪型の画像を広めているのだろうか。
「不要不急の外出が禁じられるなか、美容院なども閉鎖を余儀なくされることに。それに加えて自宅でのヘアカットが退屈しのぎになることもあり、人々が次々と自分で髪をカット。その不格好ぶりを共有することで、刺激の少ない生活のなかで少しでも楽しみを見つけようとしているのです。なかにはこれを機に新しい色に染めてみたり、思い切ってスキンヘッドなどに挑戦するケースもあるようです」(海外在住歴を持つライター)
自分で自分の髪の毛を切る際には、どうしても左右が揃わなくなるもの。いくら鏡を見ながらでも、ハサミを扱えるのは利き手だけのため、どうして左右で偏りが出てしまうという。そんな偏りヘア(ロップサイドヘア)もまた、流行り始めているというのだ。
「普段なら避けたいロップサイドヘアですが、今だけは《こんな風になっちゃった!》と言わんばかりに、滑稽さをネタにする人が増えています。一方で《ロップサイドヘアを避ける方法》をYouTube等で公開する人もおり、普段よりも髪型に関する話題が盛りあがっていますね。こんなご時世ですからわざとザビエル風のザン切り頭にしたり、懐かしのマッシュルームヘアや刈り上げなどファニーな髪型に挑戦する人も。なかにはシーツか何かでお坊さんの袈裟を再現してモンク(仏教の僧)を気取るなど、自分の髪型を使った大喜利を披露する人も見受けられます」(前出・ライター)
ロックダウンの最中の苦難も笑いにして楽しむ。我々日本人も欧米人のたくましさを学んでおくべきかもしれない。
(北野大知)