渋野日向子、台湾で惨敗も現地ファンのハートを鷲づかみ!

 そろそろ来年のスケジュール帳を買わなければならないシーズンだが、女子プロゴルファー・渋野日向子は来年秋の予定を早くも書き込むことになりそうだ。

「米国女子ツアーのスウィンギングスカート台湾選手権は惨敗でした。最後まで日本とはボールの転がり方が異なる芝生に悩まされ、3日目は47位タイまで順位を落としてしまいました」(スポーツ紙記者)

 だが、全ホールを終えた後だった。渋野はコース脇の練習場に向かい、パットの練習を始めた。ここまでは、国内ツアーでもお馴染みの彼女のルーティン。そこへ、大会主催者であるスウィンギングスカート社の王政松会長が近づいてきて、「来年も是非!」と早くも次回の出場要請を受けたのだ。

「大会直前の10月30日、王会長はプロアマ戦で彼女と同じ組で回っています。笑顔を絶やさない彼女の明るさを褒めており、『台湾にしぶこ応援会をつくりたい』とまで言われていました」(専門誌記者)

 全英女子オープンを制した渋野は、もちろん現地でも注目選手の1人。空港、繁華街、会場周辺の公道は“しぶこの顔”だらけだった。大会告知パンフレットやポスターに、世界の有力選手とともに起用されていたからだ。現地入りした直後、渋野は自分の身長よりも大きな看板の自分の顔を見上げ、「照れますね」と話していた。

 残念ながら、プレーでは現地の期待に応えられなかったが、
 
「インタビューの受け答えも明るく、失敗を引きずらないところが良い」

 と、現地メディアの評価は上々。アドレスしたときに蜂に襲われるなどアクシデントもあったが、“しぶこスマイル”は台湾のゴルフファンのハートをしっかりと掴んだようである。

「渋野が台湾で苦戦していた間、賞金女王争いはトップの申ジエとの差が少し開いてしまいました。ただ、残り4戦ありますので最後までデッドヒートが続くでしょう」(同前)

 渋野は東京五輪出場も虎視眈々と狙っている。「牛タンを8人前食べた」「台湾の人は皆優しくて」とインタビューでは最後まで笑わせてくれたが、再び世界の舞台に立ち、内心はメラメラと燃えるものがあったようだ。

(スポーツライター・飯山満)

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