2026年ワールドカップで米国の“異常気象”が日本代表を再び襲う「悪夢」

 2026年のFIFAワールドカップを前に、開催国の一つであるアメリカが“異常気象”に見舞われている。日本が酷暑に見舞われるなか、米国も同様に高温と雷雨のダブルパンチに晒され、国際大会の進行にも深刻な影響が出ている。

 現在、アメリカで開催されている「クラブワールドカップ(W杯)」では、世界的スーパースターのリオネル・メッシも出場している。だが、この大会がサッカー以外の“異常気象”で話題になっているという。

 現地取材中のサッカーライターはこう語る。

「ベンフィカ対チェルシー戦(6月28日)は、スコールや雷雨による6度の中断を経て、なんと試合時間が4時間38分にも及びました。サッカーは本来90分で終わる競技ですが、もはや別のスポーツになっていました」

 問題は雨だけではない。ピッチ上の体感気温は常時40度を超え、選手のパフォーマンスや安全性にも影響を及ぼしている。日本のように湿度は高くないが、直射日光と高温が選手を容赦なく襲っている。

 来年6月から7月にかけて開催されるサッカーW杯は、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国共催で行われる。だが、この酷暑と荒天が日本代表・森保一監督にとって大きな頭痛のタネとなっている。

「対戦国の抽選は12月で、まだ相手は決まっていませんが、今の気候状況を見る限り、何らかの準備が急務です」(サッカー協会関係者)

 2014年のブラジルW杯では、夏の開催にもかかわらず実際の現地は「冬」。本田圭佑、長谷部誠、長友佑都、香川真司ら黄金世代を擁しながらも、1次リーグ敗退という惨敗に終わったが、寒暖差に慣れきれないまま敗退した側面もある。

「あの時も“過去最強の布陣”と評価されていたが、コンディション調整に失敗して台無しになった印象が強い」(サッカー記者)

 国内ではサッカー人気の低迷が囁かれている中、W杯での好成績は競技の存在感を保つ“最後の砦”とも言える。だからこそ、気候への適応はチーム強化と同等、いやそれ以上に重要な課題だ。

(小田龍司)

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