【レビュー】松屋「チキンケバブ丼」は“ごろチキ”の新境地!ただし辛さが人を選ぶ…!?

 新作メニューを矢継ぎ早に展開する「松屋」から、またもや“ごろチキ”を使った新作「チキンケバブ丼」(税込890円)が登場。発売は5月20日からの期間限定。先日試食した「ロゼクリームチキン」が印象的だったこともあり、今回も期待を胸にさっそく実食してみた。

“ごろチキ”とは、かつて「ごろごろ煮込みチキンカレー」で話題になった大ぶりの鶏肉のこと。その汎用性の高さから、さまざまな限定メニューに応用されている。今回はそのチキンが中東料理の代表格「ケバブ」にアレンジされ、期待度は否応なく高まる。

「チキンケバブ丼」は、ご飯の上にキャベツの千切りを敷き、その上に特製ソースがかかったごろチキ、さらにミックスピクルスがトッピングされている。チキンはスパイスに漬け込まれてから焼かれており、香ばしさ抜群。一口ごとにジューシーで柔らかく、大きさも申し分ない。

 注目はやはり特製ソース。ケバブらしいスパイシーなエスニック風味に、ヨーグルト由来と思われるほのかな酸味も感じられるが、それより何より、とにかく辛い。一口食べただけで舌がヒリヒリするほどの刺激で、これほど辛いケバブは正直初めてかもしれない。松屋の“攻めた”限定メニューに驚かされることは多いが、今回は辛さに全振りしてきた印象だ。

 ソースの強烈な辛さにより、キャベツのシャキシャキとした食感やピクルスの酸味がアクセントとして際立つ一方、キッチンカーなどでよく見るケバブのマイルドなイメージで注文すると、その辛さに面食らうかもしれない。ただし、辛党の人にとっては、スパイシーさとご飯の相性が抜群で、満足度は非常に高いだろう。

 スパイスに漬け込むことで、ごろチキの新たな一面を引き出し、特製ソースの複雑な味わいも含めて、ケバブ好きにはたまらない仕上がりになっている。ただし、あまりの辛さが食べる人を選んでしまうのは、少しもったいない気もした。

(小林洋三)

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