【巨人】菅野智之が初黒星で覗かせた“昨季自己ワースト”から進歩しない「100球限界」

 プロ野球・阿部巨人の歯車が狂い始めてきた。セ・パ交流戦のオリックス戦(6月9日)で1-4の完敗で同一カード3連敗。今季5勝を挙げ完全復活かと思われた先発の菅野智之は、6回4安打3失点で敗戦投手となった。

 その菅野は今季、プロ12年で8度務めた開幕投手をはく奪されている。

「開幕前に阿部慎之助監督と食事をした際、1年間しっかりとローテーションに入り続けて欲しいと通達されている。23年シーズンは開幕から右肘の故障で2軍調整となり、1軍復帰を果たしたのが6月11日。結局、4勝8敗とどの成績を取っても自己ワーストとなった。阿部監督からすれば“一から出直せ”と発破をかける意味での開幕投手はく奪だったのでしょう」(巨人担当記者)

 今回、9度目の先発で今季初黒星となったが、投手の合格点の目安であるクオリティ・スタート(6回以上を自責点3以内)は継続中。オリックス相手に111球を投げ、ストレートの最速は150キロ。昨季に比べ確かに速くはなったものの、やはり不安が見え隠れする。

「菅野の場合、生命線はストレートとスライダーですが、この日も100球あたりで双方の質が明らかに落ちる。しかも先制点を取られるなど序盤で球数が増えるとかなり怪しくなる。オリックス戦は昨季の“負けパターン”に再びハマり始めたような投球でしたね」(夕刊紙記者)

 次回の登板が俄然、注目される。

(小田龍司)

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