約6年前の2019年3月15日ごろ、Googleマップ上に、破産・再生手続きをした人の住所の上にピン(目印)を挿入し、可視化させるサイト「破産者マップ」が開設され、大炎上する事件が起こった。
開設直後からプライバシー権の侵害や名誉毀損行為であると物議を醸し、被害対策弁護団が結成される事態にまで発展。最終的に運営者が謝罪し、サイトは閉鎖された。
ところが、今度は、過去に性犯罪が起きた場所にピンを挿入した「性犯罪マップ」が出現し、ネットをザワつかせている。マップ上の青いピンは性犯罪があった場所を示し、クリックすると事件の概要や加害者についての情報が表示される。
利用するには無料のメンバー登録が必要で、さらに月500円のサブスクに参加すると、加害者の職業や事件の詳細、処分などを見ることができるという。開設者は無料と有料に分けた理由について、「個人情報保護について、及び加害者の人権と被害者の人権について、様々な議論がある」とし、「議論を続けた結果、少なくとも当面は、2種類の性犯罪マップを作って維持することにしました」と語っている。
一方で、Xには、《個人情報保護法に違反している》と指摘するコミュニティーノートが追加されており、タイムラインには賛否両論が飛び交っている。
その後、開設者は、「ネガティブなご意見や感想もたくさん頂きました。これらに関しては、想定したものばかりで、驚きはまったくありませんでした。すべてのご意見を真摯に受け止めて改善の材料とさせて頂いています」としている。
「米国では家族や子どもを守るために『性犯罪者マップ』が活用されており、性犯罪歴のある人物がどこに住んでいるのかを簡単に確認することができます。日本でも同様のサービスを求める声があるのも事実です」(社会部記者)
果たしてこのサービスが日本で受け入れられるのか。開設者は今後、スマホ向けアプリの開発も示唆しているが…。
(ケン高田)