備蓄米が外国産とブレンドされて店頭に!国産米と見分ける方法とは

 備蓄米の初回入札分はすでに業者へ引き渡しが始まっているが、コメ価格は一向に下がらない。

 農林水産省によると、全国のスーパーで3月3日から9日までに販売されたコメの平均価格は、5キロ当たり税込み4077円とついに4000台に突入。前週よりも125円上昇し、10週連続の値上がりとなった。昨年同時期は2045円だったので、1年間でほぼ2倍になった計算だ。

 備蓄米を落札したJA全農は、取り合いなどを防ぐため「備蓄米」と表記しないよう小売店などに要請しているが、消費者からは一般に流通するコメと区別してほしいとの声が出ており、流通の透明化が求められている。

 もっとも、備蓄米の多くは産地と品種がバラバラであるため、ブレンド米として販売されることが予想されたが、ここにきて一般ルートで調達したコメとブレンドして販売される可能性も高くなってきた。また、一部の卸業者では代替品として輸入米を導入する動きが活発化しており、米国産と国産のブレンド米を販売するスーパーもある。

 消費者側も安さゆえに積極的に輸入米を求めるケースも増えており、このままコメ価格の高止まりが続くようであれば、国産米離れが加速し、この先の国産米需要が減少する可能性もある。

 もちろん、より安い輸入米を選ぶ手段もあるが、消費者としては備蓄米かどうかきちんと明示してほしいところ。銘柄米は袋に産地と品種が示されているが、ブレンド米も米袋の一部に「複数原料米」という形で産地が表記してあるので、それを目安にするのもひとつの方法だ。

 いずれにしても、銘柄米の価格が1日でも早く下がることを期待したい。

(ケン高田)

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