近年は腕時計をつけない人もずいぶんと増えてきたが、一方でいまだ賑わいを見せているのは機械式高級腕時計の世界だ。特にロレックスなどは、時間を確認するためというよりもむしろ投機の対象となっており、人気モデルは購入することすら難しい状況が続いている。
そんな背景もあり、一度ロレックスなどを購入すれば時計マウントには一生困らないと思われているが、人気モデルは他人とカブるため悩ましいところだ。
そんな中、時計好きの間で注目を集めている国産時計ブランドがある。あまりの人気ぶりに店頭では購入することができず、抽選販売が行われているというのだから、希少性は抜群と言っていいだろう。時計ライターが話す。
「大塚ローテックです。昨年のジュネーブ・ウォッチ・グランプリのチャンレンジ部門で日本初のグランプリを受賞、時計マニアの間で一躍注目されることになりました。ブランド創業者の片山次朗氏は、もともと車のデザイン開発に携わっていたプロダクトデザイナーで、独学で時計製作を習得してこちらが本業に。昨年、厚生労働省が定める『卓越した技能者(現代の名工)』に選出されています。文字盤上に設けられた小窓に数字で時間を表示するジャンピングアワーが特徴の腕時計など、年間製造本数が限られており入手は困難を極めています」
現在、フリマサイトには同社の腕時計が定価の倍を超える100万円以上で転売されており、問題視されている。同社では「弊社商品の営利転売を目的とする購入は、固く禁止いたします」と注意喚起し、転売によって風評被害が生じたり、インターネット上でロゴや画像、テキスト等を無断使用した場合には必要に応じて法的措置を講ずる可能性があることを告知している。
転売で購入しても商品の品質はいっさい保証されない。購入を考えている人はぜひ、同社のオフィシャルサイトで次の抽選に応募してほしい。
(ケン高田)