ロレックスで巨額の利益も!?「為替暴落」に乗じたブランド転売術とは?

 その国に住んでいる者だけでなくFXなどの投資を行う人間にとっても大きな影響を受ける為替の大暴落。混乱に乗じて上手く儲けることができればいいが、逆に資産を目減りさせてしまう可能性も高い。

 でも、いつどこで起きるかもわからない通貨危機に普段から気を配ることは難しいし、もっと確実に利益を望める方法がある。それが暴落した国の現地で高級ブランド品、貴金属などを購入して日本など別の国で売る「為替暴落国での仕入れ転売」だ。

 実際、2018年に自国通貨のトルコリラが大暴落を起こした後、トルコ(写真)には世界中から転売ヤーと呼ばれる者たちが殺到。しばらくの間、諸外国の半値〜3分の2ほどの相場で買うことができ、同国最大の都市イスタンブールの商業エリアでは連日のように買い漁る外国人の姿が目撃されている。その中には明らかに仕入れ目的の日本人たちもいたという。

 当時、現地に住んでいた駐在員は、「特に人気だったのが高級腕時計ブランドのロレックス。正規販売店では空になるショーウインドもあったほど」と話す。彼もこのタイミングでロレックス4点を購入。腕時計を海外で購入した場合、20万円相当以上の品物については日本入国時には消費税相当額を払わなければならないが、それを差し引いても200万円近い利益を得ることができたそうだ。

 こうした為替の大暴落は頻繁に起きるわけではないが、当事国であっても為替に合わせて物価がすぐに変動するわけではない。筆者は大暴落から数カ月経った2018年の年末に別件でイスタンブールに滞在していたが、その時点でも有名ブランド品は格安。しかも、大暴落の影響でホテル代や食事代など現地での出費もすべて安く抑えることができた。

 途上国でも首都など大都市であれば空港や市内でブランド品を販売している。暴落の影響で暴動などが発生すれば別だが、そうでなければ転売用に商品を仕入れる絶好の機会だ。

 もちろん、小遣い稼ぎとしてだけでなく、自分で使うために安くブランド物を手に入れたいという人にもオススメ。それだけでも為替暴落国を旅行先の候補として検討する価値は大いにあるはずだ。

(高島昌俊)

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