今年の巨人宮崎キャンプの主役は、紛れもなく田中将大投手だ。
2月2日には「理想を言えば、2月の最後の方に1試合投げたい。慌てることなく調整していきたい」と笑顔でコメント。背番号11の感想については「自分からは見えないんで…」と、ここでもニコニコが絶えなかった。
宮崎入りしてからは“魔改造”の異名をとる久保康生巡回コーチとの二人三脚による復活ロードがスタート。3日には早くも今季初のブルペンに入り36球を投げ込んだ。
「久保コーチは田中に、スムーズな体重移動と、体を常に縦回転させるという2つのポイントを課題にさせていました。これは昨季15勝して復活し今オフにメジャー移籍した菅野智之と同じ指導法です」(巨人担当記者)
何しろ昨季は0勝の田中。楽天とは「居場所がない」と自ら決別して新天地を求め巨人に移籍。阿部慎之助監督は復活を久保コーチに全権委任しているが…。
「田中には10勝のノルマを課していますが、これはなかなか高いハードルです。久保コーチの指導を受けた菅野も、完全復活までは1年以上を要している。2月の終わりに投げたいという田中の理想に近づけるかどうか」(同)
いずれにせよ、その時の出来が今季の巨人の命運を握る一つとなりそうだ。
(小田龍司)