「大塚家具」久美子社長が決断を迫られる父・勝久氏との“電撃和解”

 業績不振にあえぐ大塚家具・大塚久美子社長に、同社への支援を買って出たネット通販企業・ハイラインズの陳海波社長が、父で創業者の大塚勝久氏との和解を提案。ここへ来てにわかに久美子社長の動向が注目されている。
 
「父娘は4年前に株主総会で委任状争奪戦を繰り広げた末、久美子社長が勝利し、勝久氏は大塚家具を去りました。しかしその後、大塚家具が低迷の一途をたどる一方、15年に勝久氏が新たに設立した家具販売会社『匠大塚』は、大塚家具を退社した社員を受け入れながら昨年末に高島屋大宮店に新店をオープンさせるなど、好調ぶりが伝えられています」(経済評論家)

 ハイラインズの陳社長にとって、そんな勝久氏の手腕は大塚家具の復活に欠かせないと考えているのだろう。
 
「父親との和解の提案については、久美子氏が前向きに検討するとも報じられていますが、実際は微妙なところではないでしょうか。昨年8月、勝久氏は共同通信のインタビューで、『(久美子氏から)連絡があれば相談に乗りたい』とも語っていたのですが、今回の提案については『和解はない』と答えています。久美子社長のほうも、周辺関係者が勝久氏との和解を勧めているようですが、頑として譲らないとか。それが単なる意地なのか、今のポジションへの固執からなのかは定かではありません」(業界関係者)
 
 それでも、助太刀となった陳社長の提案を完全に無視するわけにはいかなかったということか。3月4日、久美子社長はその陳社長同席のもと記者会見を行い「攻めの姿勢が整った」と述べた。あくまで強気の姿勢は崩さないようだ。

(小島洋三)

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