ネットフリックス業績躍進を牽引したのは日本の「あの作品」だった!

 動画配信サービス大手の米ネットフリックスが10月16日、2019年第3四半期(7〜9月)決算を発表し、純利益が前年同期比65%増の6億6524万ドルだったことが明らかになった。有料会員数は3カ月で680万人増の1億5800万人と躍進しているのだが、それを支えたのは日本のあの作品だったとも言われている。
 
「好調のネットフリックスですが、本国アメリカでの新規有料会員数は52万人増と予想を下回る結果となり、特に会員数を伸ばしているのはアジア圏でした。そして、アジア全体で大ヒットしたのが、山田孝之主演の『全裸監督』だったのです」(カルチャー誌記者)

 同作は8月に世界190カ国で配信されており、ネットフリックスの強みはこうしたオリジナルコンテンツにある。ネット上でも《「全裸監督」は1話の制作に1億円かけたとも言われているし、きちんと作ったものがきちんとヒットするのは正しい》《「ネットフリックス」は日本のアニメも評価してくれた上できちんと製作費を投じてくれているのが好印象》《こうした良質なサービスが伸びるのは当然で、テレビはなくなればいい》など評価する声が多く見られた。
 
「ネットフリックスは基本的にコンテンツ単体の制作費を公開していませんが、19年度のコンテンツ制作と作品調達には150億ドル(約1.6兆円)をかけているとされています。この莫大な資金が、スペインで制作された『ペーパー・ハウス』やインドで制作の『聖なるゲーム』など世界中でヒット作を連発する要因となっている。しかし、動画配信サービスにはウォルト・ディズニーが手掛ける『ディズニープラス』やアップルの『アップルTVプラス』が今年11月から参入を予定しており、競争は激化することが予想されています。そのため、今後もいかに魅力的なオリジナルコンテンツを提供できるかが、生き残る鍵になってくるのではないでしょうか」(経済ジャーナリスト)

 日本からも、さらなるヒット作品が生まれることに期待したい。

(小林洋三)

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