もう見られない「放送禁止CM」を限定公開(1)小川ローザのスカートの奥にチラリ

 最近のテレビはつまらん! コンプラだかテンプラだかで、無味無色なものばっかり!ましてや、CMはもっと味気なし。昭和世代はカロリーオフより、プリン体たっぷりカツ丼に特濃ソースをドボドボかけてかっ食らったものだ。シリーズ昭和第16弾は高カロリーすぎて消えた放送禁止CMを再現オンエア!

「今ではありえないCM」と聞いて、真っ先に思い浮かべるのは、「丸善ガソリン100ダッシュ」(69年)の小川ローザが口にした「Oh! モウレツ」ではないだろうか。

 11月に「昭和人間のトリセツ」(日経プレミアシリーズ)を上梓、大人のコミュニケーションに関する多くの著書でおなじみのコラムニスト・石原壮一郎氏が回顧する。

「パンチラという言葉自体が死語になりつつありますが、パンチラで喜んでいた頃って、不適切どころか健全だったと思うんですよね。小学1年生ぐらいの頃には女子のスカートが見えようが見えまいが何とも思わなかったんですけど、このCMによって性の目覚めを感じ、3年生になるとスカートをめくるのに精を出した記憶があります。その意味ではけしからんCMなんでしょうね(笑)。今の子供たちはスカートをめくるなんてやってなさそうですね」

 スマホ検索でいつでもどこでも卑猥動画を見られるのが現代。ネットに氾濫する歪んだ性情報で偏った性癖に目覚めなければいいのだが‥‥。

 翌年、「マスプロアンテナ」はシースルーのネグリジェ姿の女性のアンダーウエアが透けチラで「♪あぁ、見えすぎちゃって困るの~」と歌うCMを発表。「マスプロ=お色気CM」の印象を決定づけた。

「胸をときめかせたCMです。元気のある、勢いのある日本を象徴している感じがするんですよね。世の中が不寛容になって『このくらい、いいじゃないか』という言葉が言えなくなった時代というのはとても息苦しいし、新しいチャレンジの芽を削いでいますよ。性の商品化がNGなら大体のものがダメになってしまう」(石原氏)

 元漫才師で道頓堀プロレスのリングアナ・マグナム北斗氏は、深夜ローカルCMを振り返る。

「一番有名なのは『キャバレー・ロンドン』の『愉快なロンドン、楽しいロンドン、ロンドンロンドン~♬』だよね。関西ローカルでいうと『ハナテン中古車センター』。艶っぽい外人さんがベッドで横になって『あなた車売る?』『あたし車買う~』っていうのよ。あと、十三アルバイトサロン。通称・アルサロ。昼間のサンテレビで流れてたからね。道頓堀にあった美人ぞろいの『ニュー大名トルコ』のCMもあったよ。関東で言うと佐藤蛾次郎さんが出てたラブホの『クイーンエリザベス石庭』かな。今だったらどれもNGだよね」

「じゅらくよぉ~」

 モンローそっくりさんの「ホテル聚楽」に泊まってみたかった!

(つづく)

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