お菓子業界の新星「グミ」の市場がさらなる拡大を続けている。2021年にガムの市場を超えると、その後も成長を続け、23年には972億円と1000億円に迫る勢いを見せている。
年末から来年にかけてさらなる市場拡大が見込まれているが、ここにきて新たに注目を集めているのが「4Dグミ」だ。もともとは中国のキャンディメーカー・Amos社が展開する「遊べる」「食べられる」「学べる」グミブランド。4Dとは3D(3次元)+Delicious(美味しい)の意味で、カンロが輸入販売すると、立体形状の可愛らしさや彩りの美しさから、若年層の間で大いに人気を集めているのだ。
一方で見た目や遊び心を重視したためか、味や食感が残念な商品も少なくなく、グミ好きからは厳しい声が相次いでいる。
「現在市場を席巻している4Dグミですが、実際に食べてみると『イマイチ』という声は多い。一時品切れが続出した『地球グミ』はオンラインショップでプレミア価格が付くほど人気になりましたが、今ではすっかり落ち着いていますね。むしろ最近はノーベル製菓の『ペタグー』やカンロの『カンデミーナ』、カバヤ『タフグミ』など、ハード食感の商品がグミ愛好家の間で大人気になっています。やはり基本は噛み応えと味ということでしょう」(お菓子評論家)
グミ界は商品の入れ替わりが激しく、トレンドが常に変化する。4Dグミはインスタ映えすることなどから若年層の間で人気になったが、得てして味は二の次のため、リピーターはさほど多くはないとか。どうやら来年はハードグミが市場を席巻しそうだ。
(ケン高田)