関西の大手私鉄各社では、クレジットカードをかざして改札を通過できる「タッチ決済」を10月29日から開始した。
タッチ決済ができようになったのは大阪メトロ、近鉄、阪急、阪神4社のほぼ全駅となる計548駅。
使用できるのはVISA、JCB、アメリカン・エキスプレス、銀聯など6ブランドのカード。マスターカードには今後対応するという。
関西では、すでに南海電鉄や神戸市営地下鉄などがタッチ決済を導入している。今回の採用拡大には、来年の大阪・関西万博に向けて訪日外国人客の利便性向上の狙いがある。
外国人客は、切符やICカードの購入に戸惑うことも多く、駅員らも対応に手間がかかっていた。
「クレカ決済によって利用しやすくなるのはもちろん、切符のコストが減ること、属性データなどを組み合わせた利用者の分析ができるというメリットがあるといいます」(夕刊紙記者)
さらにキャッシュレス化が進むのと同時に、従来の紙の切符も変わっていく。
「京阪は2029年までに磁気乗車券を廃止し、QRコードを使った乗車券に全面的に移行する計画。JR東日本と関東私鉄7社も26年度末以降、近距離用を順次、磁気切符からQR切符に切り替えていきます。磁気切符の自動改札機は複雑な機能を内蔵していて単価が高く、切符がつまることもある。QR式だと改札機に投入せず、タッチだけで済むうえ、使用済み切符のリサイクルがしやすくなるそうです」(同)
鉄道の改札もどんどん変化していくようだ。
(鈴木十朗)