「巨人が負けてよかった」日テレ、日本シリーズ中継消滅⇒選挙特番に集中で安堵のホンネ

 プロ野球・日本シリーズ(DeNA対ソフトバンク=10月26日~)のテレビ中継が、今年も地上波で生中継される。第2戦の27日(横浜)は衆議院選挙の投票日であるため「さすがに地上波の放送はないのでは?」との危惧があったが、TBSに決まった。ただ、「実は本来なら日本テレビでやる予定だったらしいんです」と話すのはテレビ局のスポーツ担当者だ。

 今季の日本シリーズは第1、2、6、7戦はセ・リーグ、3、4、5戦がパ・リーグ(福岡)の本拠地開催と決まっていたが、

「巨人の日本シリーズ進出を確実視していた日本テレビが仮押さえしていましたが、敗退してしまい、最終的には撤退した。そこで、かつてはベイスターズの親会社でDeNAと最も関係の深いTBSが日テレに変わって第3戦目(フジテレビ)を除く全試合の放映権を得たことで収まったんです」(別の民放局ディレクター)

 日テレが巨人戦の中継消滅に地団駄を踏んでいるかと思えば、そうでもなさそうだ。選挙投票日は各局午後8時を目安に選挙特番の放送を開始する。NHK総合は大河ドラマ「光る君へ」を50分繰り上げるほか、民放局も特別編成で選挙速報を軸に放送。TBSは開票速報と日本シリーズの“W中継”の大勝負に出る。

「巨人が日本シリーズに進んでいれば、投票日にあたる第2戦の東京ドームの中継も当然、日テレがやることになったわけですが、選挙特番にはそれ相当の予算をかけて少しでも高い視聴率をとりたい。もちろん表面上、日テレと巨人は蜜月なわけですが、このご時世、日本シリーズとはいえ巨人戦で数字がとれるとは限らず、関係者からは『巨人が負けてよかった』なんて声が聞こえてくる。日テレの中にもアンチ巨人はけっこういるようです(笑)」(同)

 日本シリーズの結果以上に、27日のTBSと日本テレビの視聴率に関係者は注目している。

(小田龍司)

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