ピザハットの新料金体系「配達料廃止」に不満の声が相次ぐワケ

 ピザハットの新しい料金体系が話題になっている。

 日本ピザハットは10月15日、ピザ全商品の価格を改定したと発表。これまで注文1件ごとにかかっていた「配達料」を廃止し、「配達料込みの価格」と「持ち帰り価格」の2種類の料金に見直した。同社では昨年4月から配達料を導入しており、客から「料金体系が複雑でわかりにくい」という声が寄せられていた。

 では実際、例えば人気の「ピザハット・マルゲリータ」Mサイズピザを1枚注文した場合、いくらになるのだろうか。宅配ではこれまでは定価から30%引きした価格に250円の配達料が加算されていた。この場合、宅配で1800円、持ち帰りは1090円だったが、新たな料金体系では、宅配1680円(配達料なし)、持ち帰り1170円(定価から30%オフ)となる。宅配すれば若干安くなるものの、持ち帰りは逆に高くなる計算だ。

 今回の料金体系の見直しに、SNS上では「料金をわかりやすく、お客様ニーズとか言って、ただの値上げでは?」「最初から値引きした額を定価にすればいいだけ」「人件費が上がってるのに持ち帰りは値上げで配達値下げっておかしくないか」などと疑問の声が相次いでいる。

「残念なのは、こうした意見へのピザハットの対応です。Xにはユーザーから多くの疑問の声が寄せられていますが、公式側は『貴重なご意見ありがとうございます』から始まる『定型文』をひたすら連投するだけ。これでは消費者の声に真摯に耳を傾けている印象に乏しく、むしろ批判の火に油を注いでいるといえるでしょう」(フードライター)

「わかりやすさ」のために改定した新料金だが、ただの値上げにしか映らないユーザーも少なくないようだ。

(ケン高田)

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