「ジョブチューン」ピザハットの審査でガチ論争「オーロラソースじゃない」

 人気飲食チェーンのイチオシメニューを有名シェフが審査して、「合格」か「不合格」かを決めていく「ジョブチューン〜アノ職業のヒミツぶっちゃけます」(TBS系)のジャッジ企画。10品中、何品が「合格」を得られるかに注目が集まるが、10月15日の放送回で挑戦したのは宅配ピザ大手の「ピザハット」。イチオシの5位にあげた「ザクごろチキンのオーロラソースピザ」をめぐって、審査員の間で意見が真っ二つに割れて物議を醸した。
 
 じつはこのメニュー、全国の従業員からレシピを募り、150作品の中から選ばれたグランプリ作品だという。和風タツタチキンをメインの具にしたもので、公式サイトの商品紹介欄には《ジューシーなチキンがボリュームたっぷり。オーロラソースとの相性も抜群》と書かれている。しかし、このオーロラソースについて、審査員のピザ職人の1人が「このオーロラソースは何が入ってるんですか?」と商品開発担当の女性スタッフに質問。彼女は「トマトベースのちょっと甘みの強いソースになってます」と返答。さらに「ナポリピッツァ世界大会優勝」の肩書を持つ牧島昭成氏が「オーロラソースじゃないですよね?これは厳密に言うと…。スイートチリみたいなものに何かマヨネーズを混ぜたような」と聞くと、開発担当者は「厳密に言うと…はい」とオーロラソースではないことを認め、「スイートチリソースのほうが近しいんですけど、甘みに強いソースに仕上げています」と答えた。

 すると牧島氏は「それをメニューにオーロラソースって謳うのは、なんでこれがオーロラソースなの?」とツッコミ。この窮地に、別の商品開発担当者が「ネーミングを何のソースにするかという議論になった時に、トマトケチャップとマヨネーズ入れてオーロラソースと言えるんじゃないか。食材のネーミングとして…」と弁明。これに別の審査員が「オーロラソースを知ってる人からすれば、『これって?』って思われちゃいますよね」とさらに追及。

 つまり厳密には、オーロラソースを使っていないのに「オーロラソースピザ」と謳っていることが問題だと言うのだが‥‥。このやりとりに有名ピザ店のオーナーシェフ・大坪善久氏は、「食べてどうこうで良くないですか? まず食べてからでいいじゃないですか」とピシャリ。あくまで味で判断すべし、との意見に、スタジオのMC陣からは「出てきたぞ」「こっちでやり合うの?」「カッコいい」といった声が聞かれた。

「オーロラソースのシーンはネット上でも話題になり、《大事なのは味だよね。この審査員かっこいい》《味で判断するのはごもっとも》《プロ同士の本気のやり取りは見ごたえがあった》という意見から、《オーロラソースだと思って食べたらチリソースって舌がびっくりしない?》とネーミングに懐疑的な声も聞かれました。ジャッジ企画では審査員同士が意見をぶつけ合うガチ論争のようなシーンはあまり見られないので、番組のファンの目には新鮮に映ったのかもしれません」(テレビ誌ライター)

 ともあれ放送翌日、SNS上はピザハット関連の投稿で大盛り上がり。不合格になったメニューも含めておいしさを評価するコメントが相次ぎ、ジャッジ企画の宣伝効果の大きさが窺い知れた。

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