宅配ピザチェーン大手「ピザハット」を展開する日本ピザハットは4月18日、人件費や燃料代の高騰によって同日から1回250円の配達料を順次導入すると発表した。
「配達料はまず、横浜市内の一部店舗など50店舗で先行導入され、6月19日から全国の店舗に拡大されるとのこと。ピザハットは日本上陸から今年で50周年を迎えますが、『焼きたて』で『早くて安心』な品質を維持するのが難しくなったといい、『宅配ピザ店としてこだわってきた配達無料』を続けられなくなったと説明しています」(フードライター)
しかし、配達料が無料だったという説明には不満の声も少なくない。多くの宅配ピザチェーンではテイクアウトをした場合、デリバリーの価格の半額になったり、2枚注文すると1枚無料などのサービスを行っている。現在、ピザハットでも「お持ち帰り50%OFF(デリバリーは30%OFF)」を実施しており、デリバリーで上乗せされる代金が配達料であると多くの人が認識しているからだ。
「これまで宅配ピザが『配達無料』だったと思っている人はほぼいないでしょうね。ですから、これまで無料だったものを250円徴収するという説明には納得いかないという声が出ています。ピザハットは昨年10月と今年1月にも商品価格を改定し値上げしていることから、人件費や燃料代をこれ以上商品価格に転嫁したくないという思いがあったのかもしれません。しかし、配達料の導入は商品値上げよりもむしろネガティブに捉えられてしまった可能性があります」(経営コンサルタント)
ちなみに、ライバルの「ドミノピザ」は注文金額の7%(上限299円)を「サービス料」という名目で料金に上乗せしている。
(小林洋三)