今や都心ではすっかりお馴染みになった「タワーマンション」。豪華な設備や高いセキュリティなどに羨望が集まる一方で、エレベーター待ちや携帯の電波が届きにくいこと、引っ越しが高額になりやすいなどのデメリットも指摘されており、あえて低層マンションを選ぶ人も少なくない。
そんな中、なぜか「岐阜」にタワマンが続々と建設され、注目を集めている。場所は岐阜駅の北側にあるビル街が中心となっており、市街地を南北に抜ける金華橋通りを挟んで東西に130m級のツインタワーが2025年に着工、28年に完成するという。
近年は地方都市に広がりを見せているタワマンだが、ではなぜ岐阜なのか。県庁所在地ということもあり商業施設が充実していることから、買い物や交通の便には不自由しそうにないが…。
地元不動産関係者が語る。
「実は岐阜は全国で5指に入るほど物価が安い。岐阜駅から名古屋駅までは電車で20分と近く、本数も多いため、通勤にも便利です。JRが事故などで使えなくなった場合は、名鉄があるのも安心です。また駅前のタワマンはどこも駅直結で雨に濡れずに移動でき、わざわざ名古屋市内のタワマンに住むよりもお得感があるというわけです」
気になるその価格だが、名古屋駅周辺のタワーマンションの相場を見ると、2500万~5000万円程と軒並み億超えの都心にくらべたら驚くほど安いことが分かる。人気が殺到するも納得だ。
岐阜から東京へは名古屋を経由して新幹線で約2時間。テレワークや在宅勤務が広がる中、憧れのタワーマンション暮らしに岐阜を選ぶのもアリかもしれない。
(ケン高田)