暗殺未遂も「2度目」はスルー!トランプ・メディアの「株価大暴落」が意味するもの

 9月15日、ゴルフのプレー中に再び命を狙われた米トランプ元大統領。だが 7月に銃撃を受け、耳から流血しながらも拳を突き上げた前回とは違って、大統領選挙への追い風とはなっていないようだ。

「トランプ氏は今回の暗殺未遂について、バイデン氏やハリス氏のレトリックに犯人が乗せられたため『バイデンとハリスのせい』と相も変わらずの攻撃に終始。これを支えるバンス副大統領候補と最大の応援者であるイーロン・マスク氏も、『誰もハリス氏を殺そうとしない』などと述べ、あたかも暗殺を推奨するかのようだとして批判が殺到しました」(全国紙記者)

 それでも翌16日には、激戦州であるペンシルバニア州で事前投票手続きが始まるといったタイミングだっただけに、実際の投票行動にどう影響を与えるかが注目されている。

 だが、そうした外的要因で上下する選挙予想に対し、トランプ氏のSNS「トゥルー・ソーシャル」の運営会社「トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ」の株価は、投資家がシビアな損得で判断するため、よりリアルな選挙の指標になるとの見方もある。では、同社の株価はどうなっているのかと言えば、トランプ氏の勝利を全く暗示していない。

「同社の株価のピークは、今春の株式公開直後の3月27日につけた66.22ドル(約9500円)でした。それ以後はおおむね右肩下がりの値動き。たしかに7月の銃撃では株価を上げましたが、すぐに下げ圧力がかかり、大きな反発を示す場面はなく、今や18ドル(約2600円)あたりをウロウロしています」(同)

 9月10日に行われたハリス氏とのテレビ討論会では「移民がペットを食べている」などの不規則発言でトランプ氏の「判定負け」とされたが、株価もきっちり下げており、2度目の暗殺未遂に至ってはほとんど何の貢献もしていない。これでトランプ氏自身も6000億円以上の資産が目減りしたことになる。

 果たして11月5日までに、同社の株価が爆上がりすることはあるだろうか。

(猫間滋)

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