楽天・田中将大の1軍復帰がズルズル先送りになる裏に“今江敏晃監督の難色”

 プロ野球イースタン・日本ハム戦で、楽天の田中将大投手が先発したのは9月13日のこと。昨秋の右肘クリーニング手術からの復帰が大幅に遅れ8月から実戦登板を開始。この日が5度目のマウンドで、7回7安打3失点(自責点2)、奪三振3、98球を投げた。

 田中本人は試合後、今季1軍での初登板に向け「そこに呼ばれるようにやっています」とコメント。「リハビリ登板が終わり今回は制限なしの新しい違った形での登板でした」と続けていたが、その希望通りに復帰できるか否かは、極めて微妙な状況という。

「田中の1軍昇格について最も難色を示しているのが、今江(敏晃)監督です。楽天は今季、開幕直後はいったいどのくらい負けるんだろうという最悪なスタートでしたが、交流戦では初優勝。クライマックスシリーズ(CS)もまだ十分に圏内の状況です。先発では内星龍が15日に体調不良で登録抹消となりましたが、それでも即、田中を1軍に、とはなりませんでした」(楽天担当記者)

 田中は日米通算200勝まであと3勝。球団では200勝記念グッズも制作し準備万端のようだが、それでも今江監督が1軍復帰になかなかGOを出さないのはなぜなのか。

「今江監督は、ああ見えてとにかく堅物で正義感が強く、頑固でもあります。それだけに、昨年の安樂智大によるパワハラ騒動を巡り、暴走を止めなかったとする報道まで出た田中を以前のように特別扱いしたくないという思いがあるようです」(夕刊紙記者)

 ましてや田中の場合、今季は大幅減俸されてはいるものの、万が一1軍登板がなくても年俸2.6億円(推定)で契約している。

「楽天は12球団の年俸ランキングで7位ですが、『選手の満足度』では2年連続で最下位。そんな中、確かに田中は2013年に24勝0敗というとんでもない成績で楽天を日本一に導いた大功労者ではあるものの、勝てない高給取りを簡単に1軍に上げればベンチ内がギクシャクするのは目に見えていますからね」(前出・夕刊紙記者)

 そんな状況で1軍復帰を果たしたとしても、田中には相当なプレッシャーがかかることは間違いないのである。

(小田龍司)

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