90年代の人気者が、これといったスキャンダルもなかったのに、なぜテレビから消えたのか。様々な憶測があったこのテーマに、本人の口から“最終回答”が出され話題となっている。
9月4日に放送された「これ余談なんですけど…」(ABCテレビ)に、タレントの森脇健児が出演。久本雅美から、「ケンちゃん、なんでアカンかったん? なんで干されたん?」と聞かれ、「自然におもんないのがバレてった」と笑いながら答えたのだ。
「今の若い世代にはとても理解できないでしょうけど、森脇はレギュラー10本を超える超売れっ子でした。きっかけは88年スタートの『ざまぁKANKAN!』(読売テレビ)。山田雅人とのMCで、若い女性を中心に一気に人気者となり、関西ではダウンタウンと人気を二分する存在に。90年代には東京に進出し、バラエティーはもちろん、ドラマ、CMでも引っ張りだことなりましたが、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の卒業、SMAPを輩出した『夢がMORI MORI』(同)の終了後は、仕事が激減。99年には関西に活動の拠点を戻しました。この数年は、TBS『オールスター感謝祭』の赤坂5丁目ミニマラソンでのガチンコの奮闘ぶりが話題になるか、あとはその行き過ぎた熱血ぶりが後輩たちにネタにされる、そんなポジションに収まってましたね」(テレビ雑誌記者)
一時はあれほどの人気がありながら、なぜこんなことになったのか。
2017年に出演した「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系)では、調子に乗って勘違いし、笑福亭鶴瓶やタモリら大物を怒らせたことが原因と語ったり、ボクシングに没頭し業界人との交流を絶ったこと、また若い女性の人気が落ち着いたあとにターゲットが分からなくなったとも語ったことがあったが、実はそれらが後付けの言い訳であったことを、本人が一番、分かっていたようだ。
「今回の発言が、すべてでしょう。ですが、50代後半になって、それを認めて大声で言えることが何より面白い。呼ばれたときには、こうしてしっかり爪痕を残す力もあり、実はテレビ制作者にとって貴重なありがたい存在ともいえるでしょう」(放送作家)
SMAPをはじめ多くの大物たちとのエピソードも豊富で、後輩芸人たちからも慕われている。再ブレイクは――さすがに難しいかもしれないが、豊かな芸人人生が羨ましい。
(露口正義)