見たら幸せになれる!?ヤマト運輸の「クロネコジェット」は飛行機版「ドクターイエロー」だ

 今年4月から日本の運送会社では初となる自社専用貨物機の運航を始めた「ヤマト運輸」。シルバーのボディにおなじみのクロネコマークが入った機材のインパクトは大きく、すでに空港で目撃したという人もいるだろう。

 ちなみに使用する機材は、もともとカタール航空が保有していた旅客用の「A321ceo」を貨物機に改造したもの。整備はJALグループが担い、運航はJAL傘下のスプリング・ジャパンが行っている。

 まだ登場から日が浅いため、SNS上では実際に見たという人からの画像付きの投稿が後を絶たない。しかも、その中には《クロネコジェットに遭遇! なんかいいコトあるかも》《噂のヤマト運輸の貨物機を目撃。ちょっと得した気分》といった書き込みもあり、さながら「ドクターイエロー」を見た時の鉄道ファンのような興奮状態なのだ。

「ドクターイエローとは、東海道・山陽新幹線で運用されている線路・架線点検用新幹線のことです。見かけることがほとんどないので、ファンの間では『見たら幸せになれる』などと言われているのですが、このクロネコジェットも、イエローの中にクロネコがあしらってあることから『幸せになれる飛行機』となっているみたいですね」(全国紙記者)

 ただ、ドクターイエローは上下線でそれぞれほぼ10日に1度の間隔で運用されているのに対し、クロネコジェットは毎日運航している。8月からはそれまでの成田、新千歳、北九州、那覇に加えて羽田への就航も始まり、1日のフライト数も9便から13便に増便。さらに3機体制のため、遭遇できるチャンスは意外と多い。

「日本の空を飛ぶレアなジェット機には、JALが来年の大阪・関西万博の公式キャラをあしらった『ミャクミャクジェット』や、ANAとスカイマークは『ピカチュウジェット』、スターフライヤーの『進撃の巨人ジェット』など、キャラクターや人気アニメとコラボした特別塗装機があります。こうした取り組みは世界中で行われていますが、レア塗装の飛行機が特に多いのが日本なんです」(前出・記者)

 クロネコジェットはもちろん、見ているだけで楽しくなる特別塗装の飛行機たち。空港を訪れる際は、こうした飛行機をチェックするだけでも、空の旅がいつもよりワクワクしてくるかもしれない。

(高島昌俊)

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