連覇を目指す今季の阪神タイガースだが、岡田彰布監督の“ボヤキ”が日常的になってしまった。7月16日の巨人戦(東京ドーム)は2-1と惜敗だったが、岡田彰布監督は「ミスばっかりやん。どんだけミスしてんの」「何回サイン出しても走らん」とグチが止まらなかった。
それもそのはず、今季の阪神は攻守ともになかなかエンジンがかからない。
「担当記者は何度も『もう喋らん』と言われ突き放されるなど、ヘソを曲げまくっています。名指しで選手にダメ出しする場面も珍しくなく、時にはコーチにまでダメ出し。ストレスが相当溜まっていることは間違いありません」(スポーツ紙記者)
プロスポーツにおいて指揮官による選手へのダメ出しなどは、種目を問わずチームの崩壊を招く可能性もある。そんな中、阪神がしっかり首位戦線に留まっていられるのは平田勝男ヘッドコーチの存在があるからだ。
平田ヘッドは現役時代、岡田監督との二遊間コンビで1985年の阪神日本一に貢献。2005年、岡田監督が初めてリーグ優勝した際もヘッドを務めるなど、2人の絆はとにかく深い。
「昨季の夏の横浜戦(8月18日・横浜)で岡田監督が主審に対して退場スレスレの猛抗議をした場面がありましたが、それを一人で割って入りなだめたのは平田ヘッド。すると岡田監督はすぐに抗議をやめ、主審も明らかに穏やかな表情になっていた。平田ヘッドに聞けば『(岡田監督が)何が言いたいかは、その時の表情を見ればすぐわかる』のだとか。2人の関係は今もすこぶる良好です」(夕刊紙阪神担当記者)
岡田監督のボヤキでダメ出しされた選手やコーチには、実はそんな平田ヘッドのフォローがしっかり入っている。日本一祝勝会でのパフォーマンス「おつかれ生です!」が大バスりしてビールCMにも出演した名物ヘッドが、今季も阪神を支えているのだ。
(小田龍司)