サイゼリヤが「セルフオーダーシステム」導入でシニア層はどうする?

 人気のファミリーレストラン「サイゼリヤ」が導入した「セルフオーダーシステム」に対して、SNS上で様々な意見が寄せられている。

 サイゼリヤではこれまで客が注文内容をテーブルに設置してある紙に記入し、店員に渡すアナログ方式を採用していた。しかし近年はQRコードをスマートフォンで読み取るセルフオーダー方式への切り替えが進んでいる。

 スマホの注文画面には「追加注文」や「店員呼出」のボタンも用意されており、また食事が終了したら「会計する」を押し、画面に表示されたQRコードをレジで提示することで支払いに進むという流れは、かなり効率的といえるだろう。

 一方で、スマホを所持していない特に高齢者は負担を感じているようで、「せめてタブレットにしてほしい」という声も少なくない。外食チェーン関係者が語る。

「スマホでの注文はユーザビリティー的にもムダがなく、迷うようなポイントもないため、近年飲食店での導入が増えています。店側も店員が注文を聞くために客席に足を運ばなくて済むので、そのメリットは計り知れません。しかし、サイゼには60代以上のシニア層も多いため、中にはスマホオーダーがハードルになるケースもあるでしょう。もっともその場合は口頭で頼むこともできるので、気兼ねなく店員に声を掛けてほしいですね」

 サイゼリヤの客席には「セルフオーダー ご注文方法」と書かれた説明書が用意されているが、注文の流れ図を見ただけで気後れしてしまう客もいるという。その場合は気兼ねなく店員を呼び出し、口頭で注文すればなんの問題もないが、今後、利用者からのフィードバックをもとに、さらなるシステムの改善が進められることを期待したい。

(ケン高田)

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