ポスト岸田に急浮上「上川陽子外相」の豪胆素顔(2)オウム信者ら16人の死刑執行を命令

 一躍、注目を集めた法相時代には、オウム真理教の教祖・麻原彰晃をはじめ、計16名の死刑執行を命じて関係者の度肝を抜いた。

「麻原を死刑にすれば必ず信者がテロを起こし報復するという話は、永田町や法務省関係者の間で周知の事実。それでも上川氏が決断したことで、安倍晋三元総理は生前に『肝が据わっている』と絶賛していました」(山村氏)

 それでも代償は大きく、生涯にわたって、24時間の厳重な警護体制が敷かれることになった。

 武闘派の一面も兼備している。安倍政権下の法相時代、検事総長の最有力候補だった林眞琴氏(66)との対立が表面化した時など、

「上川氏が推進していた『国際仲裁センター』の日本誘致を巡る計画に林氏が真っ向から反対したんです。これに怒った上川氏は菅義偉官房長官(74)を説得し、18年1月に林氏を名古屋高検検事長に転出させました」(政治部デスク)

 実は、岸田派でありながら、岸田総理とも反りが合わないと言われている。

「20年の菅政権の時、一本釣りで3度目の法相に就任しました。この時、もはや安倍さんから岸田総理への禅譲はないと見たか、派閥の領袖である岸田さんに打診されたことを黙っていたんです。それで不仲説がささやかれ、上川さんは“隠れ菅派”と揶揄されていました」(自民党関係者)

 岸田政権誕生後も蚊帳の外に置かれたが、今年9月に行われた内閣改造で今度は外相に起用される。その一方で、留任が有力視されていた岸田派の林芳正氏(62)とのバトンタッチは、「最大のミステリー」と物議を醸した。

 岸田総理の心変わりには麻生太郎副総裁(83)の鶴の一声があったと、自民党関係者は耳打ちする。

「岸田総理と人事の話をしていた時に麻生さんが、『1週間分の新聞を持ってきてみな。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や台湾有事の緊張が高まっているのに、どこに林の名前があるのよ。何にもやっていないじゃないか』と進言したんです。それで私情を挟んでいる場合ではなくなり、岸田派で実力のある上川さんに白羽の矢が立った」

 このたびの外相就任で総理待望論も浮上。これまでは野望を口にしたことはなかったが、

「2年くらい前から『政治に大事なのは調整力。いつか総合調整をさせていただけるなら、やってみたい』と、口にするようになったんです。『総合調整』とはすべてに関わることで、いわば、総理大臣の仕事。それで周囲はやる気まんまんだと、気づいたんです」(自民党関係者)

 神輿を担ぐのが趣味だという上川氏。日本初の女性総理という神輿に担がれる日は来るか。

ライフ