モデルの“にこるん”こと藤田ニコルによるYouTubeへの参戦は、多くの動画クリエイターにとって脅威の存在となりそうだ。
ツイッターのフォロワー数244万人を誇り、インスタグラムにも258万人の熱烈な支持者を抱えるにこるんが2月22日、ついにユーチューバーとしてデビューした。すると、28日時点であっさりとチャンネル登録者30万人超えを果たし、投稿済みの3本の動画の累計再生数は300万回を突破。SNSにおける圧倒的な“インフルエンサーぶり”を、そのままYouTubeという新たなプラットフォームで体現してみせた。
「そもそもユーチューバーという存在は、テレビに満足できないユーザーを、テレビタレントとは異なるメソッドで満足させることを目的に台頭した背景があり、それが過激なイタズラ、ドッキリやモラルに反したコンテンツにも繋がっていました。しかし、最近になってYouTube側が規約を改訂し、過度なドッキリ企画や視聴者に悪影響をもたらすコンテンツをアカウント停止の対象とした。つまり、今後は正攻法で視聴者を獲得していかなければならないわけです。“カジサック”ことキングコングの梶原雄太をはじめ、知名度ある芸能人のYouTube参入が増えていますから、彼らと同じ土俵・メソッドで争わなければならなくなった多くの若手ユーチューバーは苦しい。今後も知名度ある芸能人ユーチューバーが増えていくようであれば、一般のユーチューバーは淘汰されてしまう可能性もありますね」(テレビ誌ライター)
すでに藤田は、日々のメイク術やプライベートで使用するバッグの中身を公開するなど、YouTubeという動画プラットフォームと非常に親和性の高いコンテンツを配信しており、サムネイル画面にはデカデカとテロップも施している。これらは無名のクリエイターが動画再生数を増やすために講じてきた仕掛けであり、それを“超インフルエンサー”の藤田ニコルが片っ端から実行すれば、もはや勝敗はついたも同然だ。
今後、一般人がゼロからユーチューバーとしての人気を確立していくには、こうした怪物級の固定ファンを持つタレントユーチューバーが手を出さないような、さらなる隙間企画を開拓していくしかないのかもしれない。
(木村慎吾)