チャンネル登録者数150万人を誇る人気ユーチューバーのカノックスターが4月16日に投稿した動画「マジで500万円詐欺被害にあったから生牡蠣5kg食べて正直に話す。」が物議を醸している。同氏は購入したNFT(非代替性トークン)アートの価格が約10分の1まで暴落していることから「こんなんクソ詐欺」と憤っていたが、これにネット上では疑問の声が相次いだ。
16日に投稿された動画によると、カノックスターはおよそ10カ月ほど前にNFTアートを591万2361円で購入。その後、購入したことすら忘れていたそうだが、久々に確認したところ「絵のランクの最低価格」が64万7544円になっていたといい、「画像買ったら500万失った感じ」「もう詐欺やん。こんなんクソ詐欺」と嘆いた。
しかし、これにSNS上で批判が殺到。NFT界隈から《NFTの業界が悪く見られる》といった声も寄せられたようで、20日に投稿した動画の中では、「上がったらラッキー、下がったら詐欺みたいなクソみたいなこと言ってた」「マジですみません、本当に。俺が全部悪い」と謝罪。16日に投稿した動画のタイトルも「マジで500万円損したから生牡蠣5kg食べて正直に話す。」に変更したことも報告している。
「昨年あたりからNFT市場は冷え込んでおり、NFTの平均価格はピーク時に比べると9割近くも暴落しています。ツイッター創業者であるジャック・ドーシー氏の初ツイートのNFTを3億円で落札した購入者が、同NFTをオークションサイトで出品したところ150万円の値段しかつかなかったことも話題になりました。カノックスターさんがNFTアートを趣味で購入したのか、投資目的で購入したのかは分かりませんが、NFTは価格が常に変動するもので、購入はあくまで自己責任。価値が上がろうが下がろうが詐欺にはあたりません。ただ、NFT市場は価格の流動性が激しい側面があるので、投資目的で購入するのであれば、しっかりとした勉強が必要だと思います」(経済ジャーナリスト)
“損した”およそ500万円は高い勉強代だったと思うしかないだろう。
(小林洋三)