ユーチューブはオワコンか…Vチューバー台頭で「売上」明暗くっきり

 人気ユーチューバーのヒカキンが4月21日に活動休止を宣言した。と言っても、せいぜい1週間程度。なんでも「YouTuber人生16年ぐらい」で、動画のアップに少し間が空いたことはあったが立ち止まることはなく、この日に34歳の誕生日を迎えたことで、YouTubeとSNSを休ませてもらう…ということのようだ。一般人にすればGWの休みを少し早めに取ったようなもの。

「しかし16年間まとまった休み無しとは、人気を維持するためにユーチューバーがいかに激務であるかがうかがえます。最近はテレビでユーチューバーを見ることも多く、テレビで顔を売ることで登録者数を維持しようということなのでしょうが、ユーチューバーがマスメディアに登場することに抵抗を感じる人が今も一定数います」(ITライター)

 一方で、勢いを増しているのがVチューバーだ。ユーチューバー事務所の大手UUUMと多くのVチューバーを束ねるANYCOLORの、上場2社の最近の売り上げからそのことが見てうかがえる。

「UUUMの過去3年間の売上高は、224億円(20年)、244億円(21年)、235億円(22年)と天井を迎えてしまった状態。一方、ANYCOLORは34億円(20年)、76億円(21年)、141億円(22年)と急拡大中です。UUUMに関しては上場企業として安定した収益を上げるために、YouTube売上への依存度を低める方針を採っているので一概には比較できませんが、両社の23年度の業績予想でUUUMは230〜240億円、ANYCOLORは250億円と、売上高で逆転する見込みです」(経済ジャーナリスト)

 ユーチューバーとVチューバーの違いは、人が出るかキャラクターが出るかの違いが基本だ。当然、人間という生ものを扱うほうが、計算は成り立ちにくい。UUUMがユーチューバーへの依存度を下げようとする理由の1つもここにあるのだろう。人気ユーチューバーの不祥事などは、その最たるものだ。

「ANYCOLORは、運営する『にじさんじ』のVチューバーグループとビックリマンチョコとのコラボを3月に行っています。21年にはヒカキンやはじめしゃちょーら有名ユーチューバーもビックリマンチョコとのコラボを行っていますが、どうしたってVチューバーのキャラクターとの親和性の方が高い。グッズ販売などでキャラクターが働いてくれるわけで、人間が出ないと話にならないユーチューバーとは、商売のし易さでも差が出てくると思われます」(同)

 ユーチューブはオワコンとの声も出始めている。果たして、ユーチューブの賞味期限は…?

(猫間滋)

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