井上尚弥がフェザー級王者の対戦要求にイラッ「お前らが下げてこい」の真意

 ボクシングの世界4団体統一王者・井上尚弥の「お前らが下げてこい!」発言が波紋を広げている。

 5月6日に東京ドームで元2階級王者ルイス・ネリを6回TKOで下し、4団体王座の同時防衛を果たしてから23日後となる29日、井上は横浜市内の所属ジムで練習を再開。次戦に向けて本格的な準備をスタートさせた。

 9月に見込まれる次戦の対戦相手は未定というが、井上は「誰が相手でも強さをみせるという意味では変わりない」とコメント。SNSなどで1階級上のフェザー級王者から対戦希望の声が出ていると問われると、「それに関しては言いたいことはたくさんありますよ。スーパーバンタム級で敵がいないから『階級を上げろ』というのはおかしい。やりたいなら(階級を)下げてこいという話」と持論を展開した。

 ボクシングは階級制のスポーツであるから、井上は当然の主張をしたまでだ。しかし、上位階級の猛者を撃破する井上の試合を見てみたいと夢を見るファンがいるものまた事実。なかでも世界のボクシングファンに期待されているのが、29勝(27KO)無敗の現WBA世界ライト級レギュラー王者ガーボンタ・デービス(米国)とのマッチメイクだ。

 スポーツライターが語る。

「164センチの井上と165センチのデービスはほぼ同じ上背。しかしデービスのいるライト級はスーパーバンタム級から3つも上でリミットは6キロも多い。3階級の体格差のパワーは段違いですからね。マニー・パッキャオの6階級制覇の例もありますからありえない話ではないですが、現在の2人とって適正体重を度外視した対戦は全く現実的ではない。とはいえ、スーパーバンタム級に敵のいない状況では、1階級上げて井上に3階級4団体統一王座を狙ってほしいと期待するファンは多いでしょう。なので井上本人も、今後の階級問題にはかなり神経質になっているようです」

 年内はスーパーバンタム級での防衛戦を実施していくことを表明している井上。次戦の相手が誰になるのか、ファンも気が気じゃないようだ。

(ケン高田)

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