山川穂高が王貞治会長と小久保裕紀監督の“拒絶”を消し去った「4番起用」大正解ウラ

 プロ野球パ・リーグでは、ソフトバンクがまだ5月なのに独走態勢に入る勢いだ。それを引っ張るのは打ちまくる打線。その強力打線の中心にいるのが、今季西武からFA移籍した山川穂高だ。22日終了時点で本塁打は12本、打点も44で12球団ダントツ1位。山川が打点をあげた試合は19勝1分という“不敗神話”も継続中で、「4番」の仕事をしっかりこなしている。

 思えば昨年5月、知人女性への強制性交の疑いで書類送検された山川。8月には嫌疑不十分で不起訴にこそなったが、所属していた西武から公式戦無期限の出場停止処分を受けた。それでもソフトバンクは32歳の山川に「4年12億円」(推定)という好条件を出し獲得を決めた。

「この手のスキャンダルを絶対に許さない王貞治会長や、小久保裕紀監督もフロントが決めた山川の獲得には“NO”の姿勢でした。しかし山川は春季キャンプでは朝一番に練習を開始し、全体の練習が終わってからも残って汗を流し続けた。山川に聞くと、毎朝5時半に起床して、ストレッチや体の手入れをきちんとしてからキャンプの練習をこなしていたそうです。この姿を王会長や小久保監督もしっかり見ており、オープン戦や開幕前にバッシングが鳴り止まなかった山川の4番起用を決めたんです」(ソフトバンク担当記者)

 ソフトバンクの他の主力選手も「キャンプで一番練習をしていたのは山川さん」と口を揃え、今や王会長は「若手選手は山川へどんどん質問しに行くべき」とも話している。

 プロ野球は28日からセ・パ交流戦が始まるが、ソフトバンクは同日から東京ドームで巨人との3連戦を迎える。ここで山川が阿部巨人を自らのバットで撃破すれば、完全な汚名返上となりそうだ。

(小田龍司)

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