巨人が獲得した新助っ人・ヘルナンデスとDeNA筒香嘉智の「明と暗」な因縁

 巨人が前レンジャーズ3Aラウンドロックのエリエ・ヘルナンデス外野手を獲得した。ヘルナンデスはドミニカ共和国出身の右バッター。昨季は137試合に出場し、打率2割9分8厘、本塁打18、打点99と活躍したそうだ。

 ラウンドロックに所属していたと聞いて、NPBの関係者はピンと来たという。DeNAに復帰した筒香嘉智とチームメイトだったからだ。

「ヘルナンデスと筒香の成績は、まさに明と暗。2人のラウンドロックでの23年は、まさに対照的でした。筒香が打撃不振で苦しんでいたのに対し、ヘルナンデスは26試合連続安打を5月末から6月25日まで記録。シーズン終了時には『チームMVP』にも選ばれました。連続安打でヘルナンデスが絶好調だった6月、筒香は出場機会も失い、自らオプトアウトを行使して、チームを去っていきました」(MLB担当記者)

 ヘルナンデスがその筒香の獲得に失敗した巨人に入団するというのも、何やらフシギな巡り合わせである。

「左足を軽く上げてスイングに入るタイプで、ややオープンスタンスのバッターです。体が開かないので、変化球の多い日本のピッチャーにも対応できると思います。メジャー昇格の課題は、アウトハイの直球に振り遅れることだと指摘されていました」(同)

 チームMVPに選ばれた23年、165安打を放ったが、二塁打が多かったというヘルナンデス。守備に関しては、外野ならレフト、センター、ライトの全てがこなせる。丸佳浩、梶谷隆幸、佐々木俊輔など左バッターの巨人外野陣において、貴重な右バッターとなりそう。DeNAとの一戦が楽しみだ。

(飯山満/スポーツライター)

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