「ストレートに弱い」見限れた筒香嘉智獲得に動いた阿部巨人、なりふり構わずの“恒例の口説き文句”とは

 背に腹は代えられないということだろう。 開幕から波に乗れない阿部巨人が米大リーグ(MLB)から5年ぶりとなる国内復帰を決断した筒香嘉智の獲得調査を明言。一部スポーツ紙では“巨人入り決定的に”とも伝えている。

 阿部慎之助監督は筒香について「(フロントが)調査していただいているみたいだから。選手としても人間性も素晴らしい」と大絶賛だ。

「筒香のジャイアンツからの退団が決まった3月21日から、日本の複数球団が獲得の意向を示していました。いの一番に手を挙げたのが古巣のDeNA。バウアーの残留資金とは別にMLBに移籍した今永昇太の譲渡金が日本円で14億3000万円ありまありますからね」(DeNA担当記者)

 筒香のDeNA時代の最高年俸は4億円(2019年)で、MLB時代の年俸も10億円には到達していない。それでも手を挙げる球団は限られてくる理由は、複数年契約が確実だからだという。

 32歳という年齢を考えると、仮に3年契約でも10億から15億円の大きな投資となるが、セ・リーグ球団の関係者も「筒香はMLBでは球速150キロ以上のボールの対応はできないという評価でマイナー降格になりました。日本球界でもストレートに弱いと判断しているチームも多い」と断言する。

「そんな中、本格交渉を明かした巨人の筒香への“口説き文句”は終身契約。FAや移籍で獲得した選手については、引退してからも球団として契約する条項が必ずある。一軍では杉内俊哉投手チーフコーチ(ソフトバンク)、実松一成バッテリーコーチ(日本ハム)、二軍でも大竹寛投手コーチ(広島)、脇谷亮太内野守備兼走塁コーチ(西武)など“外様”がズラリ揃っています」(巨人担当記者)

 巨人ではMLB通算178発のオドーアが開幕直前に退団。4月7日のDeNA戦では丸佳浩が2回の守備から太ももの張りで途中交代。開幕戦で活躍した梶谷隆幸も故障で二軍落ちと、開幕したばかりにもかかわらずベテラン勢に綻びが出ており、阿部監督としては喉から手が出るほど欲しい状況であることは間違いない。

(小田龍司)

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