3月12日、公正取引委員会がセール時の値引きを下請けに負担させていたとして「コストコホールセールジャパン」に下請け法違反で再発防止を勧告した。
「公取委によると、遅くとも2021年11月からプライベートブランドの食料品の製造を委託する下請け事業者23社に、セール時の値引き分を下請け業者に負担させていたといいます。また、店舗を新規オープンする際の試食や値引き販売といったプロモーションも協賛金として支払いを要求するなど不当な減額が合計で3350万円あったとして、再発防止が勧告されました。なお、コストコはすでに下請け業者に全額返金済みだといいます」(社会部記者)
下請け法では、特別な理由がない限り下請け業者に支払う代金を減額することを禁じている。今回、コストコの違反が明らかになったのは21年からだが、コストコ側はいつから減額をしていたか分からないとしており、1999年に日本に初上陸を果たした頃から“下請けいじめ”が行われていた可能性もあるという。この報道を受け、ネット上では《コストコ好きだったのにもう爆買いできない》といった声も見られる。
「コストコホールセールジャパンは昨年、東京国税局により2022年8月期までの5年間に消費税約14億円の申告漏れを指摘され、さらに免税販売した商品の一部で要件を満たしておらず、追徴課税の支払いを求められていたことが分かっています。激安で商品を販売していることから庶民から愛されるコストコですが、税金の申告漏れや下請けイジメが次々と発覚してかなりマイナスイメージが付いてしまったのではないでしょうか。今後、コストコが商品を値上げしたとしたら消費者は納得しないでしょうね」(経済ジャーナリスト)
コストコ離れが加速する可能性も?
(小林洋三)