三菱商事の「ケンタッキー」売却報道でファンに不安視される「商品の変化」

 2月28日、三菱商事が「ケンタッキー・フライド・チキン」を運営する日本KFCホールディングスの全株式の売却の検討を始めたことが報じられた。三菱商事は日本KFCの筆頭株主であるため、売却先によっては商品にも影響を与える可能性があり、ネット上ではどの企業が買い取るのか不安の声も見られる。

「三菱商事は1970年に米ケンタッキー・フライド・チキンと折半出資で運営会社を設立しました。その後、同社は日本KFCの一部保有株を手放していますが、現在も35.12%を保有する筆頭株主となっています。日本KFCはコロナ禍以降売上が絶好調ですが、好業績のうちに売却してしまいたい考えがあるとみられます」(経済ライター)

 報道によると、すでに投資ファンドに売却の意向を伝え、3月中にも1次入札が行われる見込みだという。なお、好調なケンタッキーには大手外食企業も関心を示しているとの情報もある。外食企業が買収された場合、商品などに変化が加えられる可能性もあるため、どこが買い手となるのか注目だ。

「外食では売上高トップのゼンショーホールディングスが買収したら面白そうです。『すき家』で『フライドチキンカレー』なんてコラボメニューが登場するかもしれません。ネット上では、同じ鶏肉を扱う鳥貴族ホールディングスを推す声もありますが、時価総額で日本KFCの半分程度なのでなかなか難しいでしょう。また、買収といえばコロワイドが有名ですが、『大戸屋』を買収した際にはセントラルキッチン方式が批判されたこともあり、反対の声が数多く寄せられるかもしれません。米KFCコーポレーションの意向もあるため好き勝手はできないでしょうが、ケンタッキーをどの企業が買収してどんな変化が生まれるのか、楽しみでもありますね」(経営コンサルタント)

 果たして、ケンタッキーの行く先はどこになるのだろうか?

(小林洋三)

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