政治資金で吉野家、てんや、ココイチ…萩生田光一氏に「セコすぎる」指摘

 自民党の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑を受けて、多くの政治家が政治資金収支報告書を訂正したが、3年間で約3500万円もの書籍代を計上したり、1枚の領収書で2件の支出とする二重計上が取りざたされるなど、さらなる波紋を広げている。

 その中でも、もっとも批判が集まっているのが、安倍派の幹部と知られる萩生田光一前政調会長。2018年から22年までの5年間で、不記載総額は計2728万円と判明したものの、訂正された収支報告書は「不明」だらけで、「脱税」を指摘する声があがっているが、政治ジャーナリストは別の問題を指摘する。

「萩生田氏が代表を務める『自由民主党東京都第二十四選挙区支部』の収支報告書を見ると、セコすぎる性格がよく表れています。目についた支出先は吉野家。2020年11月と2021年4月に、それぞれ1万3318円、1万4650円を“会議費”として計上。国会議事堂内にある店舗で大人数分の牛丼をテイクアウトして、それを食べながらミーティングを行ったと解釈していますが、他の議員であれば、もう少し高価な仕出し弁当を注文しています」

 実際に萩生田氏の収支報告書をチェックすると、地元八王子の「サイゼリヤ」「ガスト」などのファミレスチェーンの食費も計上され、経費節減に取り組む庶民派という見方もできるが…。ある会社経営者はこう憤る。

「2021年には天丼チェーンの『天丼てんや』で1万350円、カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)で1万7890円を食費として支出していましたが民間企業ならば接待交際費でも会議費でも認められません。接待にしても、大人数で長時間ミーティングを行うには無理がありますからね。もしも税務調査が入れば、まっさきにツッコミが入るパターン。テイクアウトして会議に利用したと言い訳をしても『会議はどこで?』『証明できますか?』と細かい説明を求められます。その点、政治家は『政治活動』の一言で済まされるのですから、これほどオイシイ商売はありませんよ」

 チェーンの牛丼やカレーで会議を行ってまで節約した政治資金はどこへ消えたのか。萩生田氏は説明責任を果たすべきだろう。

(倉田はじめ)

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