「昔じゃありえない!」民放各局が不意を突かれていたNHKドジャース開幕戦中継の「前代未聞」

 NHKが来月韓国で行われるメジャーリーグ開幕戦(ドジャース対パドレス=3月20日、21日/高尺スカイドーム)を生中継すると2月9日に発表した。

 大谷翔平の復帰戦となる可能性や、山本由伸、ダルビッシュ有、松井裕樹と日本人投手が揃い踏みとなる見逃せない開幕カードとなるが、観戦ツアーを行うJTBは「ツアー定員は非公表」という異例のスタイルで発表。お隣韓国でのツアーにも関わらず50万円~70万円台とかなり高額だ。

 となるとかなりの高視聴率が期待できることから、水面下でテレビ各局争奪戦が繰り広げられていたが、初戦と第2戦を生中継することが決まったのがNHK。初戦は午後7時5分から、それも総合テレビで行うとした(第2戦はBS)。これに「ありえない!」驚いたのは民放関係者だ。

「NHKの午後7時は全国ニュースの枠で絶対外せないはずだった。昔話ですが、1993年にJリーグが開幕した際の放送も、7時30分開始だった。Jリーグ側は7時のキックオフを希望しましたが、NHKがニュースは外せないという理由からでした」

 開幕第2戦についてはテレビ朝日も地上波で生中継することになったが、

「今後は民放が朝のワイドショーなどを潰しても大谷の試合を生中継する検討に入っています」(MLB担当記者)

 これは4年に一度の五輪やサッカーW杯でもなかなかないこと。日本のテレビ界でもなかった大谷翔平による「地上波ジャック」が現実味を帯びてきている。

(小田龍司)

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