「chocoZAP」高速道路PAに初出店でも心配になる「大型車の駐車マス不足」

 RIZAPが運営する低価格ジム「chocoZAP」が、東名高速の日本平PA(上り)に、高速道路としては初となる店舗を5月頃にオープンさせるという。物流の2024年問題など、休憩や労働環境の改善にも寄与できるとしているが、難しい課題も浮上しているようだ。

 2月7日、NEXCO中日本と中日本エクシスは、RIZAPと連携協定を締結したと発表し、今後はSAやPAの新サービスとしてchocoZAPを設置することに合意したことを明らかにした。会員数が100万人を突破したと話題になったchocoZAPだが、SA・PAでは会員以外でも1回880円で利用できる専用のプランが導入され、長距離運転手のリフレッシュを目的に、トレーニングマシンの他、マッサージチェアやゴルフ練習ブースも設置されるという。

 コロナ禍以降、宅配需要の高まりとともに長距離ドライバーも増加を続けているが、一方で問題となっているのがドライバーの健康管理だ。その改善策として、誰もが手軽に着替えや履き替え不要で利用できる「chocoZAP」は最適解の1つといえるのかもしれない。だが、運転手の利用増加とともに発生する可能性が指摘されているのが大型車の駐車場確保の問題だ。

「長距離ドライバーが急増していることで、SAやPAにおける大型車の駐車マスが足りていないことが大きな問題となっています。独立行政法人『日本高速道路保有・債務返済機構』が22年に発表したところによると、大型車の駐車マスは平日で約5~7割が不足し、休日でも約1~2割が不足しているといいます。NEXCO東日本・中日本・西日本の3社は、短時間限定駐車マスを実験的に導入するなど改善に努めていますが、いまだに足りていないのが実情。SAやPAに出店するなら『chocoZAP』を利用してみたいというドライバーも少なくないと思いますが、駐車マスの『空き待ち渋滞』が発生するかもしれません」(乗り物系ライター)

「空き待ち渋滞」で運転手が疲労してしまったら本末転倒だ。今後はさらなる大型車の駐車スペース拡大を進める必要があるだろう。

(小林洋三)

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