現在、日本を含む86の国と地域で約3万8000店舗を展開する世界最大のコーヒーチェーン「スターバックス」。街の名前などが入ったマグカップやタンブラーを販売する店も多く、お土産としても人気でこれを集めるコレクターも少なくない。
そんなスタバには、店巡りにハマる「スターバッカー」と呼ばれるマニア中のマニアが存在するという。そして、世界でもっとも多くの店舗に訪れたとされる人物が米国人プログラマーのウィンター氏だ。
本人のホームぺージによると、27年におよぶ「活動」の中で訪問した店舗数は実に68カ国1万9111店(2月9日現在)にも及び、欧米の大手メディアでもたびたび取り上げられているほどだ。だが、そんな彼でも世界全店のコンプリートは難しいと言われている。
「仮に1日5店舗ペースで回れば、あと10年半で制覇できますが、スタバは今も頻繁に新規出店を行っています。訪問店舗数が増えるにつれてオープンから日が浅い店を穴埋め的に回る形になり、余計に時間もお金もかかってしまう。ただ、それもスターバッカーたちにとっては魅力に映るようですが」(飲食業界誌記者)
ちなみに、海外にはスターバッカーたちから聖地扱いされている店も多く、観光スポットとなっているケースも珍しくない。例えば、ドバイの「イブン・バトゥータ・モール店」は、アラブの王宮のような雰囲気で「世界一美しいスタバ」と称されるほど。また、北緯64度50分の米・アラスカ州フェアバンクスにある「フレッドマイヤー店」は「世界最北にあるスタバ」として有名だ。
「スターバックスはその国の伝統的な建物をリノベーションして使用した店舗も多く、日本にも純和風な構えの店も観光地などで見かけます。しかも、世界的建築家の隈研吾氏が手がけた『太宰府天満宮表参道店』のように著名な人物がプロデュースした店もある。そういう個性的な店舗はどの国にもありますし、日本国内のスタバ巡りだけでも楽しいものです」(前出・記者)
旅先ではやはり地元の店、という人も多いが、「地元のスタバ」でひと休みというのも案外悪くなさそうだ。
*画像は「世界一美しいスタバ」と評判のドバイのイブン・バトゥータ・モール店