今永昇太の「譲渡金」も焼け石に水…DeNA「300億円大赤字」でベイスターズが抱える憂鬱

 2月前半は企業決算が集中する時期で様々な企業が決算発表を行っているが、DeNAが2月7日に行った第3四半期決算(23年4~12月)が話題となっている。最終損益が312億円超という巨額の赤字を計上したからだ。

「大不振の理由はひとえに売り上げが奮わなかったからです。ゲーム、ライブストリーミング、スポーツ、ヘルスケア、新規・その他の事業のうち、まともに稼げているのは横浜DeNAベイスターズのスポーツ事業くらい。もともと主力だったゲームに至っては、損益が前年同期比の95%もマイナスといった状況です」(経済ジャーナリスト)

 また、損失の多くが、減損処理で276億円の損失を計上したからだが、これは過去3年間で行った主要M&Aの多くが不成功に終わったことの証左でもあった。

 つまり、今のDeNAにとってはベイスターズさまさまといった状況で、SNSでは《野球に食わせてもらっている》との声も多く上がっている。ただ、1月11日にはメジャーリーグのシカゴ・カブスが、WBCの優勝メンバーで、ベイスターズの左のエースピッチャー今永昇太の獲得を公表しており、この移籍でベイスターズに14億円超の譲渡金が支払われるとされたが、これさえも「焼け石に水」と言われているほどだ。

 この決算を受け、1500円以上あったDeNAの株価は約200円も下落した。株価に引きずられて今年のベイスターズの成績まで下がらなければ良いのだが…。

(猫間滋)

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