大原櫻子が明かす「一人酒」の醍醐味と絶品ツマミ/芸能界「酒豪女優」新番付(4)

 13年の映画デビュー以降、歌にドラマにミュージカルとマルチな才能を発揮してきた大原櫻子(28)。NHK紅白出場、読売演劇大賞(杉村春子賞)など、実績十分の彼女が「酒飲みライフ」を明かした。

ーーファンの間ではかなりの酒飲みと認知されているようで‥‥。

大原櫻子(以下、櫻子)ホントですか~? もしかしたら父親(編集部注※俳優でナレーターの林田尚親)の影響ですかね。とにかく焼酎が大好きで、私が最近になって「キンミヤ」にハマったのも父がきっかけなんですよ。焼酎ってソーダで割ってもおいしいし、「ちょっと冷えるな~」っていう時はお湯割りで温まったり。

ーーまさか「キンミヤ」のフレーズが出てくるとは!

櫻子 舞台で汗をたくさんかいた後に飲むビールも格別ですよね。特に夏場だと、1杯目の生ビールが最高においしくて‥‥。みんなでワイワイ飲むのも楽しいし、一人でチビチビ飲むのも大好きです。

ーー人生で最初に飲んだお酒は覚えてる?

櫻子 二十歳の誕生日を迎えたのがちょうど舞台公演の真っ最中で、共演させていただいた蘭寿とむさん(48)が、「おめでとう」って持ってきてくれたのが、ドンペリのシャンパン。キャストの方たちと乾杯して、「何て贅沢な誕生日なんだ~」って。今でも忘れられません。

ーードンペリ、ビール、焼酎、日本酒と何でもイケる口だ。

櫻子 人が飲んでいるのを見るのも好き。家でお酒を飲みながらユーチューブでグルメ動画を眺めては、「このお店行ってみたい」とか「コレ作ってみたい」とか、あれこれ考えるのが至福のひととき。動画をお酒のツマミにして飲んでるような感じですかね(笑)。

ーーそのリサーチがご自身のユーチューブにも生かされているようで‥‥。

櫻子 そうなんですよ! 同世代の女性が「一人酒」みたいな動画をアップしているのを見て、「私も行きたい!」って。そこから色々調べ上げて一人で“突撃”しちゃいます。

ーー売れっ子女優が一人で? 勇気あるなぁ~。

櫻子 よく疑われるんですけど(笑)、本当に一人でお店に行って撮影許可の交渉から食レポまでやってます。トラブルとか怖い思いをしたことは一度もないんですよ。

ーーそのかいもあって、ユーチューブチャンネルの総再生回数は1億に届きそう。思い出深いお店は?

櫻子 パッと思い浮かぶのは、東京・北千住の「もつ焼き やまぴー」。ここのレバーはひとつひとつが大ぶりで、外はしっかり火が通っているけど中はレア。焼き具合が絶妙なんですよ。

ーーところでお酒で失敗した経験は?

櫻子 それが全然! 記憶をなくしたこともないですし‥‥。でも酔っ払うと、周囲の人にめちゃくちゃ気を遣うんです。友人に「大丈夫? 酔ってない?」って何度もしつこく聞くもんだから、最後には「ほっといて」って言われます(笑)。

ーー5月からはミュージカル「この世界の片隅に」の全国公演を控えています。

櫻子 実は20年にコロナで上演中止になってしまった舞台があって、そこで共演予定だった方たちが、今回のミュージカルに大勢キャスティングされているんです。4年前はコロナ禍であまりしゃべれなかった人たちと親睦会ができたらって。

ーー長~い稽古と公演の最後には楽しい打ち上げが。

櫻子 そうですね。頑張ったからこそ、おいしいお酒が飲める。おいしいお酒を飲むために頑張れる。お酒を糧に頑張ります。

大原櫻子(おおはら・さくらこ)2013年、映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(東宝)で女優デビュー。14年にソロアーティストとして歌手デビューし、15年には「瞳」でNHK紅白歌合戦に初出場。日本大学藝術学部映画学科を卒業後、ドラマ、映画、舞台と幅広く活動中。

「週刊アサヒ芸能」2月15・22日号掲載

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