海外知名度は大谷翔平よりも上!F1の若きトップレーサー「角田裕毅」の人気と実力

 F1のレジェンドだったアイルトン・セナがレース中の事故でこの世を去ってから今年で30年。この間、F1がモータースポーツの最高峰であることは変わらず、中東や中国、シンガポール、アゼルバイジャンでも開催されるようなったことで人気は全世界に拡大した。しかし、その一方で日本での人気はすっかり影を潜め、2011年以降は地上波の中継もないままだ。

 3月開幕の新シーズンに参戦するのは10チーム20人。セナのいた30年前に比べると狭き門となっているが、実は、そこには日本人ドライバーも名を連ねている。「ビザ・キャッシュアップRB」に所属する角田裕毅だ。

 21年、日本人史上最年少の20歳(当時)でF1デビューを果たし、今年でフル参戦4年目。入賞回数は歴代日本人F1ドライバー21人中、小林可夢偉に次ぐ17回を誇る。23歳にして中島悟や鈴木亜久里、片山右京、佐藤琢磨といった偉大な先人たちを上回る成績を収めているのだ。

「上位を狙えるほど戦闘力の高いマシンではありませんが、実力は若手トップクラス。昨年最終戦のアブダビGPでは予選6位で、決勝もマシントラブルに悩ませられながらも8位入賞を果たし、その日もっともアグレッシブな走りを見せた者に贈られる『ドライバー・オブ・ザ・デイ』にも選ばれています」(モータースポーツ専門誌編集者)

 残念ながら日本国内での知名度はF1ファンを除けばそれほど高くない。だが、F1の人気が特に高い欧州圏では抜群の知名度を誇る。

「F1ドライバーは人数が少ないこともあり各国のメディアで取り上げられる頻度が多いんです。これに対してサッカーの久保建英や三笘薫、遠藤航などは所属クラブのある国での知名度は高いものの、他の国ではそこまでではない。大谷翔平についても最近はヨーロッパでのスポーツニュースでも取り上げられていますが、知る人ぞ知るというレベルに過ぎません。欧州では『Otani』より『Tsunoda』のほうが有名といえるでしょう」(前出・編集者)

 ただ、フォロワー数約194万人を持つ角田本人のインスタグラムは、海外のファンを意識しているのか英文のみの投稿ばかり。そんなところも日本での知名度が上がらない理由かもしれない。

 もっとも、本人にとっては知名度よりもサーキットでの走行が最優先だろう。目の肥えたファンを唸らせる走りで上位入賞が増えれば、日本での人気にも火がつくかもしれない。

*画像は本人インスタグラムより

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