対抗は21年の党総裁選に出馬し、岸田総理に2位で敗れた河野太郎デジタル相(60)だ。
河野氏はマイナンバー制度を巡る問題で、マイナカード返納は「微々たる数」と居丈高に発言したこともあり、調整に失敗。
それでも、11月27日の参院予算委員会で、スマホで調べながら答弁しようとして注意され、らしさを見せようと躍起になっている。
「神奈川ライン」の菅義偉前総理(75)が後ろ盾につくと思われているが、山村氏はこう話す。
「Xで“仕事してます”アピールのつぶやきが増え、自分が出馬したい欲が見え見えで、他薦ではなく自薦ナンバーワン。出てくるとなれば、総理になる可能性は30%くらい。自分の意見を絶対に押し通そうとする唯我独尊タイプで、仲間作りは苦手ですが、激動の乱世や災害の時には力を発揮するかもしれません」
総裁選3位の高市早苗経済安全保障担当相(62)も有力候補だ。「女性初の総理」を目指す高市氏は、10月にBSフジの番組で「また戦わせていただく」と、宣戦布告。ただ、前回は「保守派のスター」と全面バックアップしてくれた安倍晋三元総理が凶弾に斃れるや、機をうかがっていた高市氏はいち早く行動に出る。11月15日に勉強会「『日本のチカラ』研究会」の初会合を開催。あくまでも勉強会と強調するが、誰も額面通り受け止めておらず、総裁選に向けた仲間作りなのは明らかだ。
「政権を支える現職閣僚が勉強会を発足するのは異例。世耕弘成参院幹事長(61)も、『現職閣僚が立ち上げるのはいかがなものか』と、語気を強めて批判。それに対し、高市氏はXで『意味が分からん』と反発していた。リベラル系のメディアや支持層からの風当たりも強く、出馬しても苦戦必至でしょう」(政治部デスク)
女性総理で本命のライバルになるのは、19年ぶりの女性外相となった上川陽子氏(70)。
「法務大臣や内閣府特命担当大臣も務め、総理の有資格者として申し分なし。法相時代にはオウム真理教の元教祖・麻原彰晃らの死刑執行命令書に署名。本人は『美人じゃないので、仕事で結果を出す』と、冗談めかして言うこともありますが、党内で上川さんへの信頼は絶大です」(自民党関係者)
山村氏も、上川氏の躍進ぶりに驚きを隠さない。
「ダークホースから本命に近い存在まで、ごぼう抜きで上がってきた。今後は総裁選の立候補に必要となる党所属国会議員20人の推薦人を集められるかどうか。現時点で総理になれる可能性は、高市さんが10~20%、上川さんは40%でしょう」
(つづく)