11月10日の公開から1カ月で観客動員数20万人を突破した「正欲」(ビターズ・エンド)。本作で新垣結衣(35)は壊れた蛇口や大きな滝など、水の流れに快感を覚える女性を演じ、衝撃的な一人慰めシーンを披露した。
芸能評論家の平田昇二氏が解説する。
「スマホで清流のせせらぎを聴きながらベッドに寝そべると、両手を股間に添えて、『フー、フー』と鼻で息をしながら下半身の欲望を満たします。おでこに汗を浮かべて行為に没頭する演出は、かなりの衝撃度でした」
ガッキーはショッピングモールの寝具コーナーで働く販売員役。清楚な制服姿からスラリとした美脚を披露していたが、
「しつこく話しかける客に『うっせえ!』と毒づいたり、男の家に石を投げ込んだりと、ガッキーのやさぐれた演技も見ごたえ十分です」(平田氏)
終盤では〝生娘設定〟のガッキーが、「1回シテみたい」と同棲相手との疑似行為に挑む。映画評論家の秋本鉄次氏が後を引き取る。
「新垣は『すごいヘンタイじゃん』と言いながらもMの字に両足を開いて男を受け入れます。着衣のままでしたが、それがかえってイマジネーションをかき立てる。脱がなくても、ここまで鮮烈な印象を残したのはさすが。ここまで吹っ切れたら、次こそは〝完脱ぎ〟での濡れ場に期待したいですね」
清純派の殻を破ったのはガッキーに限らない。放送中のNHK朝ドラ「ブギウギ」でヒロインを演じる趣里(33)は、3月公開の「零落」(日活)でデリ嬢役に挑んだ。
「斎藤工(42)演じる漫画家がどっぷりとハマるテクニシャンぶりを発揮。バストトップこそ出しませんが、バスタブでイチャついたり、男にまたがってアエいだり、新たな一面を見せてくれます。趣里は11月公開の『ほかげ』(新日本映画社)でも〝体を売る女〟に扮して艶めかしい声を響かせていました」(秋本氏)
和服の艶気で迫ったのは菅野美穂(46)だ。2月から2部にわたって公開された「仕掛け人・藤枝梅安」(イオンエンターテイメント)で、濡れ場をお披露目していた。
「死と隣り合わせに生きる殺し屋・梅安が唯一、心を許す女性・おもんに扮し、1部では激しく胸を揉まれ、2部では『死にたくなったらいつでも来て』と体を重ねます。和服の胸元をはだけて悶えるシーンは必見です」(秋本氏)
賞レースはガッキーの逃げ切り勝ちと思われたが、強烈な追い込みを見せたのが、さとうほなみ(34)。秋本氏が「花腐し」(東映ビデオ)の完脱ぎを絶賛する。
「出し惜しみナシのマッパ濡れ場の連続。男から乞われるままに、禁断プレイまで披露したプロ根性には脱帽。今作で本格派女優の仲間入りを果たしたと言えます」
R18のを演じきったさとうに平田氏も大きな期待を寄せる。
「さとうには、人気バンド『ゲスの極み乙女』のドラマーという顔もあり、長年のドラム演奏で鍛えられたボディは圧巻。腰回りの筋肉が発達して、男にまたがっての激しい腰遣いはまるでアスリートのようでした」
マッパに勝る眼福ナシ。さとうが三十路対決を制した。