パレスチナ・
パレスチナ寄りとされる中東諸国では、イスラエルだけでなく支援するアメリカに対しても反発が強い。なかでもエジプトやサウジアラビアなどではマクドナルドやKFC、スターバックスといった米国資本のファストフードチェーンへの不買運動が起きており、ランチや夕食の時間帯もガラガラという店も少なくない。
その一方で利用客が増えているのはアラブ資本のローカルチェーンだ。
「本音を言えば、アメリカのチェーン店の方が好みだという人も少なくないのですが、同調圧力もあって今はお店に行きづらいようですね」(中東事情に詳しい記者)
ちなみにローカルチェーンとして人気なのは、エジプトだとグリルなどの家庭料理をファミレス形式で提供する「GAD」、サウジアラビアは100%ハラル認証を受けたメニューでクウェートやバングラデシュにも展開するバーガーチェーンの「HERFY」など。もともと地元では人気だったが、米チェーンの不買運動によって一気に客が流れてきたという。
ただし、同じ中東でもUAEやカタール、バーレーンといった国土の狭い国は、ファストフード系の大半は西側資本のチェーンで自国チェーンはほとんどない。これらの国でも不買運動は起きているが、彼らは変わりにどんな店で食事をしているのだろうか?
「個人経営や小規模展開する庶民的なレストラン、カフェですね。街にはそういった店が数多くあり、価格も安くてお得。マックやスタバも現地の物価水準では決して安くないですし、別に行かなくてもそれほど困らないということでしょう」(同)
不買運動のおかげでむしろ出費が減って助かったのかも。