日本人にもっとも馴染みのある音楽ランキングとして知られている「オリコンランキング」。中でも代表的なのが1週間のウィークリーランキングだが、現在はそれとは別に1日ごとのデイリーランキングも発表している。
さる11月3日のデイリーランキングでは、1位は6人組男性メインボーカル&ダンスグループ「Lienel」の2ndシングル「kimito」だった。3位には人気声優アイドル・芹澤優の最新シングル「JUNGLE FIRE feat.MOTSU」が入ったが、なんとその間の2位に割って入ったのは、1992年にリリースされた中山美穂&WANDSの「世界中の誰よりきっと」だった。183万枚の売り上げを記録した大ヒット曲とはいえ、30年以上前の話。だが、この日にトップ10に入った「昔の曲」はこれだけではなかった。
4位には85年リリースのプロレスラー・藤波辰爾の「マッチョ・ドラゴン」、7位には95年に月9ドラマの主題歌としてミリオンセラーを記録したL⇔Rの「KNOCKIN’ ON YOUR DOOR」、8位には77年発売のアントニオ猪木の入場テーマ曲「炎のファイター」、10位も95年に女性ソロ歌手としては同年最多の177万枚を記録した岡本真夜「TOMORROW」と、なんとランキングの半分が過去の曲で占められたのだ。
この事態にネット上では《オリコンランキングが懐メロ祭り》《猪木と藤波が音楽チャートの上位に入る日が来るとは》と大盛り上がり。だが、なぜこのような現象が起きたのか。
「実は、11月3日は『レコードの日』なんです。ランキング入りした5曲はこの日、7インチ盤レコードが新たに発売されています。おそらくコレクション目的などでジャケ買いした人が多かったのでしょう」(音楽誌編集者)
確かに、同日のランキングでは10位以下にも14位に田原俊彦「ジャングルJungle」、17位にTHE虎舞竜「ロード/ロード~第二章」など、この日にレコード盤がリリースされた往年のヒット曲が入っている。
「2015年から、毎年レコードの日には過去の名曲のアナログ盤が出されています。なので、オリコンデイリーランキングが往年の名曲でジャックされるのは今年だけの話ではないのです」(前出・編集者)
となると2024年の11月3日も「懐メロ祭り」と化す可能性は高いだろう。果たしてどんな曲がランクインするのか、今から楽しみだ。