高級ブランド街として知られる東京・銀座にディスカウントスーパーの「オーケー」が17日にオープンした。これまでなかった庶民派スーパーの登場に《銀座に出店するのに本当に相応しいか》とネット上でも議論が巻き起こっている。
「オーケー銀座店は、『マロニエゲート銀座2』の地下にオープンしました。同店では他の店舗と同じようにオーケーではお馴染みの税別299円弁当も販売しています。すぐ近くには三越や松屋があり、いわゆるデパ地下では何千円もする高級弁当が売られているので、選択の幅が大きく広がったのではないでしょうか。なお、オーケー銀座店のオープン当日には格安弁当を求めて長蛇の列ができていました」(フリーライター)
銀座といえば、シャネル、エルメス、ルイ・ヴィトン、グッチ、プラダなどラグジュアリーブランドが軒を連ねるハイグレードな街というイメージが定着している。2021年にメトロアドエージェンシーが実施した「東京の街のイメージ調査」でも銀座は「高級感のある」(86.1%)、「大人向けの」(79.3%)、「都会的な」(79.3%)といった回答が上位を占めているのだ。そのため、ディスカウントスーパーが銀座の一等地に出店したことに対しては否定的な意見も少なくない。
「ただ、銀座を高級ブランド街の側面としてのみ語ってしまうのはいささか古いのではないでしょうか。04年に『ドン・キホーテ』がオープンして以降、『LOFT』や『#ワークマン女子』など多くの低価格ブランドが銀座に出店していて、オーケーが入るマロニエゲート銀座2には『ダイソー』や『ユニクロ』も店舗を構えている。銀座は外国人観光客が訪問する場所としても非常に人気が高く、訪れる人も多様化しているので、高級志向だけではない様々なニーズを受け入れる土壌へと変わってきているのではないでしょうか」(経済ジャーナリスト)
多様性を受け入れられるのも銀座の街の魅力のひとつではないだろうか。
(小林洋三)